前回、私が教団の「教会の相応しい閉じ方検討チーム」(仮称)に任じられたこと、そしてネヘミヤ記1章のネヘミヤの祈りから、姿勢が正されたことを書きました。実務は「教会の閉じ方」の検討ですが、中心は「教会の再建」です。さて、ネヘミヤはペルシアの王からユダヤ属州の総督に任じられ、ユダヤ人の祖国再建のためエルサレムに向かいました。彼は城壁再建に取りかかります(ネヘミヤ記4章)。すると周辺から妨害が入ります。ホロン人サンバラテは「この哀れなユダヤ人たちは、いったい何をしているのか。あれを修復して、いけにえを献げようというのか。一日で仕上げようというのか。焼けてしまった石を、瓦礫の山の中から拾って、生き返らせようというのか」(2)と言い、アモン人トビヤは「彼らが築き直している城壁など、狐が一匹上っただけで、その石垣を崩してしまうだろう」(3)と言いました。しかしネヘミヤは彼らの愚弄を祈りに変えます。「お聞きください、私たちの神よ。私たちは軽蔑されています。彼らの侮辱を彼ら自身の頭上に返し、彼らが捕囚の地でかすめ奪われるようにしてください。~。」(4,5)。ネヘミヤは神の約束に立ち、否定的な声を祈りで弾き返すのです。こうして城壁は半分の高さまで築き直されました。「民に働く気があったからである。」(6)が印象的です。
しかし5章に入ると、今度はユダヤ人内部に問題が生じます。城壁再建中に飢饉が起こり、経済格差に陥り、対立と抗議が吹き荒れるのです。ネヘミヤはこの事態に激しく腹を立てました。しかし彼は「十分考えたうえで」(7)、対処をします(7-13)。そして6章、ついに城壁は完成しました。ネヘミヤは声を上げます。「周囲の国々の民はみな恐れ、大いに面目を失った。この工事が私たちの神によってなされたことを知ったからである。」(16)。私も否定的な声を祈りに変え、生じた問題には十分考え、任じられた仕事に取り組んでいこうと、再び心新たにされました。