2023年3月12日

WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)が開幕しました。興味のない方も大谷翔平選手はご存じでしょう。先週の阪神との強化試合は圧巻の二打席連続3ランホームランを放ち、さすがメージャーリーグのトップ選手、日本のスーパースターです。しかしあるWebの記事を読んで私は感銘を受けました。その記事は大谷選手の前打者(2番)の近藤健介選手を特集していました。3ランホームランということは、大谷選手の前に二人が出塁していたということです。1番は大谷選手とともに脚光を浴びているラーズ・ヌートバー選手、初の日系人選手として日本代表に選出された大リーガー、さすが、確実にヒットを打って出塁します。そして2番手が近藤健介選手です。先程の強化試合、2打席とも四球(フォアボール)を選んで出塁しました(ルールの分からない方はごめんなさい。しかしこれが凄いのです)。近藤選手の選球眼の良さと出塁率の高さはピカイチで、日本ハム時代の2019年にはパ・リーグ最多の103四球を選び、最高出塁率をマーク、20年も最高出塁率を記録しました。

いくら大谷選手がホームランを打っても、走者がいなければ1点止まり、また、走者がいなければ、相手投手に「大谷選手を歩かせても大丈夫」という選択肢が増え、厳しいコースを突くことができて、大谷選手も芯で捉えるのが簡単ではなくなるそうです。つまり、大谷選手の前に、いかに走者をためるかがWBC本戦の鍵なのです。2打席とも四球を選んだ近藤選手は「つなげばこうなると思っていた。自分の役割を全うできた。(自分は)一発で決められる選手ではない、お膳立てに力を注ぐ」と、果たすべき役割を自認し、「つなぐ」ことに徹しました。いぶし銀です。それはグラウンドだけではなく、元チームメイトで年下の大谷選手が周囲の選手と気持ち良くプレーできるよう、「橋渡し役」に努めているそうです。2023年度NGCテーマ「キリストにあるハーモニーを奏で、響き渡らせよう」もさもありなん、と思いました。

 

カテゴリー: ボクシ・ボイス   パーマリンク

コメントは受け付けていません。