2023年1月22日

陣内先生から紹介された本『聖書とエコロジー』(リチャード・ボウカム著/いのちのことば社)は目からウロコでした。この本は

「~神は人をご自身のかたちとして創造された。神のかたちとして人を創造し、男と女に彼らを創造された。神は彼らを祝福された。神は彼らに仰せられた。「生めよ。増えよ。地に満ちよ。地を従えよ。海の魚、空の鳥、地の上を這うすべての生き物を支配せよ。」」(創世記1:26-28)

の解釈について、改めて聖書全体から見直し、聖書の主なる関心事は「神と人」との関係のみならず、「神と人そしてその他の被造物」の三者の調和のとれた関係である、と教えます。これまで私(私たち)は上記のみことばを、人は神のかたちに創造され、全被造物を支配(管理)する役割が与えられた、しかし罪によりその役割から堕落し、被造物を自己中心的に支配、搾取するようになった、と理解してきたと思います。しかしそれは本当に聖書が教えていることだろうか? 人が全被造物を支配(管理)するなんて不遜ではないか? 今日の脅威である気候変動に、人類は悔い改めて回復と維持に取り組む必要があります。しかしだからといって、人類は未だ気候変動の全容を知りえません。その他にも被造物世界(自然界)には、私たちの知らない、おそらく決して知ることのできない多くの事柄があります。よって「人類は気候変動はじめ全被造物をコントロールする」という考えは大いなる思い上がりではないか?「ヤギが庭師としての役割を果たす以上に、私たち人類が、地球の受託者、開発者として適切だとは言えない」。では、神が人へ命じる「すべての生き物を支配せよ。」とはどのような意味なのか? その問いへの返答が本書の内容です。ぜひお読みください。たいへん示唆に富んでいます。また、改めて「神学は更新されていくもの(いよいよ奥義が明らかにされていく、しかし完全にはわかりえない)」ことを教えられました。よって、謙虚に学ぶことを怠ってはなりません。

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